【完】溺愛フラグが立ちました。
私が、T-GAMESの社長にイラストを……?
「貴女はまだ若い。その世界で活躍している人が、なにも10代とは限らないでしょう?」
「それはそうですが……若い方が伸びしろもあります」
「否定はしません。ですが、諦めるにしても。諦めつくまで続けてみてはどうですか」
「ま、待ってください」
「どうしました?」
「もし、成果がでなかったら……」
用意してもらったものが無駄になるんじゃないかな。
トノセさんを、ガッカリさせてしまうんじゃないかな……。
「今からそんな後ろ向きにならなくていいんじゃないですか?」
「でも……」
「好きなだけあがいて下さいよ」
好きなだけって、どれくらい……?
私にまだできることなんてあるの?
「投資するつもりですか?……私に」
「これは投資なんかじゃないです」
「?」
「私の娯楽です」
(娯楽……?)
「おっと。気分を害されたならすみません」
別に嫌な気分になって黙ったわけじゃない。
なにがなんだかわからないだけだ。
「貴女が夢に向かって費やす時間もお金も、私は無駄になるとは思わない。一生懸命な貴女を見守りたい、ただそれだけです」
「見守りたい……?」
「これはビジネスマンとして口説いてるわけじゃなく。一人の男として、お願いしてるんですよ?」