【完】溺愛フラグが立ちました。
「……っ、それっておかしくないですか」
「ん? なにが?」
片眉を上げて首を少し傾けるトノセさんの尊さが尋常でなく気絶しそう。って、語彙力が足りない。
「社長さんなのに。ゲームすすめるどころか、ゲームから離れさせてどうするんですか」
「そんなの。俺は知冬の前ではただの男だから関係ない」
「……っ、でも」
「俺の前で『かなてぃ好き』なんて言ってみろ。その口、永久に塞いでやる」
永久にはやりすぎです、トノセさん。
「……でも、やっぱり嬉しいよ」
「え?」
「楽しくプレイしてもらえるものを世に出せたんだなって実感するたびに。もっといいもん作ろうと思わされるから」
そういえば、言っていましたもんね。キャラクターたちは息子みたいなものだって。
あれって、トノセさんが大きな意味でゲームの生みの親だからなんですね。