記憶


眼鏡をかけた白髪混じりの医師は鋭い目をしていて怖かった。
口調も厳しいものがあって私は怖気づいてしまった。



「3本…?」



小さな声で恐る恐る言う。





「じゃあこれは?」




私が答えると、間を空けずに指の本数を変え、すぐに問われる。




「4本…」



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