嘘つきなキミの甘い罠
……何度も何度も嘘をつかれてるのなら。
分かってるんだったら、信じなきゃいいでしょ? って、そう思うよね。
うん、あたしだってそう思うよ。
でも、でもね。
これだから、信じちゃうんだよなぁ……。
("好き"っていうのは、冗談って言わないんだ……。)
───っていう、都合のいい解釈。
新渡戸くんとあたしは、お友達。
出会ったきっかけは、あたしの親友の彼氏の友達として紹介されたこと。
初めて出会った時も、新渡戸くんはあたしに嘘をついたんだ。
そのことを、今でも鮮明に覚えてる。
そう、あれは、忘れもしない高1の夏───