嘘つきなキミの甘い罠




……何度も何度も嘘をつかれてるのなら。


分かってるんだったら、信じなきゃいいでしょ? って、そう思うよね。



うん、あたしだってそう思うよ。




でも、でもね。



これだから、信じちゃうんだよなぁ……。






("好き"っていうのは、冗談って言わないんだ……。)





───っていう、都合のいい解釈。






新渡戸くんとあたしは、お友達。



出会ったきっかけは、あたしの親友の彼氏の友達として紹介されたこと。



初めて出会った時も、新渡戸くんはあたしに嘘をついたんだ。




そのことを、今でも鮮明に覚えてる。





そう、あれは、忘れもしない高1の夏───





< 9 / 12 >

この作品をシェア

pagetop