孤高に笑う女
〜当日〜
「雪紀、試着した時も見たけど似合ってるわぁ…!」
わらわは今、先日行って母上が考えてくれたデザインに仕上がっている着物を着付けてもらったばかりだ
着物のデザインは、茶色を主に金色と白銀(はくぎん)の狐が優雅に動いているように見えるデザインだった
そのわらわの姿を見てうっとりした顔をしている
わらわも黄色が良いと思っていたが髪の毛の色を考えると茶色と落ち着いた色でバランスが上手く取れるようなデザインで凄く気に入った
「よし、次は髪の毛ね!」
気合いを入れ直したのか声をいっそう大きくしてそう言った
普段の式典などでの着付けなどは、着付けをしてくれる専門の人が居るのだが、儀式の時は受け継ぐという意味もあり母上(父上)が着付けなどをするという習わしがあるようだ
母上はわらわの金色の髪の毛を綺麗に結い上げる
それから30分ぐらい経っただろうか
ようやくわらわの身支度が完成した様だ
「出来たわよ!
うん、我ながら上出来じゃない?」
母上のその言葉を聞き、自分も鏡を除いて見る