孤高に笑う女
「えぇ、覚えてるわ
確か21歳になるのでは?」
わらわがそう問うと特徴的な丸い目を更に丸くし驚いた顔をしたがすぐに嬉しそうに微笑んだ
「覚えてもらえてて光栄です
私は今年で22となるので合っています
それとご卒業おめでとうございます」
…母上が段取りした時にでも言ったのだろうか
まさかこの場で言われるとは思わなかった
「ありがとう
これからは家を継いで行きたいと思うわ」
苦笑となってしまったが上手く誤魔化せただろうか
「雪紀、そろそろ次行くわよ
お兄様、また後で」
「あぁ、後でな」
「それでは雪紀さんまた後で」
「えぇ、後で」
助かった、こういう堅苦しい挨拶とかは苦手だ
もっと…いや、この儀式が終われば済む話か
「雪紀様じゃないですか?」
呼ばれたと思って振り返るとそこには赤城家婿候補の赤城 陽輝(はるき)とすぐ側に捺輝さんもいた
「お久しぶりですね
着物似合っておりますよ」
陽輝はわらわの着ている着物を褒めてくれた