孤高に笑う女

そんな事を考えていると、最初の御琴家婿候補の御琴 聖人が舞台の中央に立って構えた

さて、わらわと相性の合うやつは誰だろうな…

〜♪

和太鼓や箏(こと)、神楽笛(かぐらぶえ)などを使った音楽が流れてきた

我、初めて目にした時に
幼き女子(おなご)に眼を奪われた
しかしその女子は我を見てはくれぬ
どうしたら見てくれるだろう
その目に届くよう我は歌う

……聖人がわらわの事をその様に思っていたとは思わなかった

表情は読み取りにくいが内は情熱的な想いがあるのだなと思うものがあった

遠くだからよくは見えぬが少し頬が紅に染まっているように見えた

聖人の意外な一面は見れたが、響くには物足りぬか?

そんな事を思っていると次の紫羽家婿候補の紫羽 翔太が既に舞台の中央に立ち構えていた

〜♪

其方と近い筈なのに遠い
この距離どう埋めようか
しかし其方は離れて行く
見えなくなる程遠くに
どうすれば近づくことが出来るか…


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