孤高に笑う女

もしかすると、薬物を入れられるかもしれないため、食事を用意する所を見張るのが護衛の1日での最初の仕事だ

しかし、妖が憑いてるだけありそれぞれ何かしらは感じる様でその様な動きがあればすぐにでもバレるだろう

良くできた環境とでも言うべきだな

「雪紀様、天夜様
朝食をお持ちしました」

「入れ」

「失礼します」

入室して来たのは、朝食をおぼんに乗せそれを片手に持った海月と聖人だ

「本日の朝食は鯖の塩焼きとひじきの煮物と白菜とキュウリの浅漬け、なめこの味噌汁と白米です」

白銀家の朝食は基本和食となっている

昼食は仕事の都合で一緒に食べるのは限られるからそれぞれで用意してもらい食べる

夕食は屋敷で食べるが、仕事の終わりが遅いと一緒に食べられなくなってしまう

だから、わらわはいつも早く帰るために頑張る

「ありがとう、下がって良いぞ」

「失礼致します」

部屋から2人が出て行くと静かな空気が流れる

わらわと天夜が朝食を食す食器の音や噛む時の音などが部屋に響く

こういう時は嫌いではない


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