孤高に笑う女
部屋から出ると海月と聖人が待っていた
「雪紀様、今日のお仕事は裏の仕事をしてもらいます
1ヶ月ほどしていなかったので対応が間に合っておりません」
たった1ヶ月ほどでそんなに溜まるものなのだろうか?
「何人来る予定だ?」
「150ぐらい訪れるかと思われます」
数を聞いただけで憂鬱になる
今日はいちだんとさ疲れそうだ…
「天夜様、そういう事なので今日の仕事は舞を舞っていただきます」
「わかった」
そうか、占いの仕事は悪いことだけではないな
天夜の舞を久しぶりに見れるのかと思うと胸が躍る
「雪紀様、お気持ちは分かりますが顔に出過ぎですよ」
「致し方なかろう?
久しく見るのだからな」
儀式の前は周りに合わせた喋り方をしていたが、今ではわらわの普段の喋り方をするようになった
天夜が舞の時に
「周りを見ずに何を信じよう?
貴女は臆病な狐なだけ
それを隠し本当の姿を見せてはくれぬ
殻を剥いで出てみて見よ
臆するものなど貴女にはないだろう?」
と、歌ったのだ