孤高に笑う女

「今日はお互いの事を話し合おうと思っているのだが、良いか?」

雪紀は優しい、ちゃんと同意を求めてくれる

大丈夫、もし見放されても今までと変わらない

元の家での姉達やお父様の様な態度をまた目の当たりにするだけ

大丈夫、大丈夫……

「はい、話し合いましょう」

俺がそう答えると雪紀をホッとして嬉しそうに微笑んだ

「では、わらわから話そう
知っての通りわらわには千里眼と神通力を持っておる」

うん、知ってる

「幼い頃、父上に怒りを覚えた時に神通力を使うのを千里眼で見た
とてもじゃないが、良いものとは言えぬ」

そんな事があったんだ

「その時に思った事がある
よほどの事がない限り神通力は使わぬ
千里眼も仕事の時だけ使う事を決めたのだ」

………

「そして、こうも思った
人の気持ちは感情に左右されやすい
頭で分かっていても感情が上回る時がある」

雪紀…


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