孤高に笑う女

「急ではないぞ?
雪紀が高校を卒業したら婿決めを行う儀式をすると決めていた」

また父上ののんびり屋が顔を出す

「その様なお話初耳です」

「はて、そうだったか?」

とぼけるのも程々にしてほしい…

はぁー

「まぁまぁいいじゃない!
婿決めの儀式をする事は犬猫に伝えてあるんだし、雪紀も卒業したことだから早速段取りしましょ!」

心の中でため息をついたのもつかの間母上はそそくさと部屋を出て犬猫へと電話を掛けに行ったのだろう

「雪紀、見ての通り段取りはこちらに任せてまた後日報告する
今日は体を休めて儀式のために己を磨いていろ」

「はい、分かりました
失礼致します」

両親の部屋を出て自室へ向かう

これから忙しくなりそうな予感を胸に自然とため息がこぼれた


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