孤高に笑う女

あー!

自分の気持ちを伝えるのは恥ずかしい

今、耳まで赤く染まっていると自分で分かるくらい顔が熱い

「其方はわらわをどうしたいのだ?
その様な事を言われたらわらわは其方を襲いたくなる衝動に駆られてしまうのだが…」

え、雪紀が俺を襲う…?

その言葉の意味を分かりたくて顔を上げて雪紀を見るとニヤリと笑う雪紀の顔があった

「やっと顔を上げたのぅ?」

ハメられたとわかった頃には遅く、雪紀は俺の後頭部に手を回すとそっと触れるだけのキスをした

「わらわは天夜にどの様な過去があっても、もぅ其方を離す気はないから覚悟しているのだな」

どっちが男か分からなくなるほどカッコ良くその言葉を言う雪紀に、惚れ直してしまったことは黙っておこうと思った

「よし、お互いに話し合いが出来てスッキリしたわけだが、まだわらわを抱くとは思えぬか?」

雪紀は不安そうな顔で俺の顔色を伺う様に言った

俺は雪紀に甘えても良いんだろ?

俺も雪紀と一緒になりたいと思っていたけど、それをずっと奥に閉じこめ知らない振りをしていた

けど、もうそんな我慢はしなくていいと言われて今も無理と言うならそれこそヘタレだよな

「雪紀が誘ったんだからな?
覚悟しろよ?」

雪紀を抱きしめて耳元に口を近づけて言った

雪紀の顔を見ると真っ赤に染まり可愛かった


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