孤高に笑う女

その言葉を聞いて天夜は驚きで目が丸くなっていた

そんな表情も愛おしい…

「早くわらわを天夜のものにしておくれ?」

それがきっかけに天夜はわらわに優しい口付けをした

最初は触れるだけだったのが徐々に深く啄む様なキスになり息が苦しくなってくる

息を吸おうと口を開ければそれを待ってたかのように舌が入ってくる

キスだけなのに体の力が抜けて頭もクラクラする

リップ音と共にキスが終わり天夜の方へと上半身が倒れる

「ごめん、大丈夫?」

その声で見上げれば少し心配する天夜の顔があった

あぁ、多分無意識に生気を取ってないか不安なんだろうな

わらわが取られることはないだろう

もし、取られたとしてもそんな事で倒れるわらわではない

それに…逆な気がするのだが?

それは後に分かるか…

「あぁ、大丈夫」

わらわのその一言でホッとした表情をする天夜を見て、そのような心配は不必要だと伝わるように頬に手を添えて今度はわらわから口付けをした

「んっ…」

天夜の口から漏れる声に体の中から込み上げてくるものを感じる

一度離れ、目が合うとまたお互いを求める


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