孤高に笑う女
「本当に大丈夫なのか?
ただでさえ女性の方が負担が大きいと聞く
雪紀に無理をさせたくはない…」
何故そこまで不安な顔をする必要がある?
わらわは其方と離れるつもりはないと言ったであろう?
「天夜に付く不安はわらわが全て食ってやろう
だからわらわを信じてはくれぬか?」
わらわの言葉に驚いたのか少しの間硬直して笑った
どこかに笑う要素があったのだろうか?
「雪紀には適わないな」
その後に「そんな雪紀だからこそ惚れたのかもしれないけど」と小さく言ったのは聞こえなかったが、スッキリした顔の天夜を見たらなんて言ったのか気になっていたのがどうでも良くなった
その後は、天夜と初めての夜を過ごし、やはり痛かったが幸せな気持ちに包まれたそんな夜になった
朝を迎える頃に目を覚ます
目の前には既に起きている天夜がわらわを見つめていた
「おはよう
体は大丈夫?」
「おはよう
大丈夫のようだ
だからその様な心配そうな顔をしなくても良い」
そう言って天夜の頭を優しく撫でる
しっかりしているわりに柔らかい髪の毛は触っていて気持ちいい
「雪紀がどうもなくて良かった…」
「全くどうもないと言う訳では無いと言ったらどうする?」