孤高に笑う女

そう問いかけると急にあたふたする天夜を見て(少々意地悪だったか?)と思ってしまった

そんな天夜の頬を優しく撫でる

「初めてしたのだ、全く何も無いわけがないだろう?
それにこれで遠慮せずに天夜に触れられるのだ
嬉しくないわけがない」

それを聞いた天夜は顔を赤面させて、それを隠すように手で顔を覆った

「貴女って人はどうしてそう恥ずかしい事を普通に言えるんだ…」

「そのような事を言ってもわらわには可愛く映るだけだが?」

そう言って顔を隠す手を握り天夜に触れるだけのキスをした

不意をつかれて悔しがる顔も、わらわに適わないと分かりきっても納得いかないと思ってる顔も愛おしいと思ってしまっているのだから重症だと思う

「そろそろ起きていただかないと仕事の時間が遅れてしまいますよ」

天夜と良い感じの時に、横は入りする様な声は寝室の襖の前から聞こえてきて、その声の主は恐らく海月だろう

よくも邪魔してくれたなと思ったのもつかの間、その言葉を聞き慌てて布団から出た天夜の姿は半裸に近い状態だった

それに気づいた天夜は恥ずかしかったのか急いで服を羽織る

「クスクス、何を今更恥ずかしがっているのだ?
いつも着替えなど見ているだろう?」

そう言いながらわらわも布団から出たが、そのわらわも半裸に近い状態だった為、天夜は赤面させながらわらわにも服を羽織らせる

「外に居る海月や聖人に知られるのは恥ずかしいのと、雪紀のこの姿は見せたくないから早く服を着てくれないか?」


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