オレと先生のハナシ【長編・完】
あの日の俺は有頂天に会いたいとか言って、会えないって言われるとガッカリしてた。





それから




電話で先生に会えないって言われても





学校で少し元気の無い先生の姿を見ても




忙しいから疲れてるだけだろうと思っていた。






もうあの日から先生は恐い思いをしていたのに………




どこに居ても恐かったはずなのに………







「先生……ごめんね」





何で気が付かなかったんだろう………




気付いてあげられなかったんだろう………






いつもいつも





見ていたのに





話していたのに






俺は今日になってやっと






気が付いた。





先生は俺にしがみ付きながら首を横に振り






「来て……くれた。……ありがとう……」






俺は先生をただ抱き締め続ける事しかできなかった。
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