オレと先生のハナシ【長編・完】

荷物を抱え先に部屋を出て外を見る俺。




外には誰も居ない。





でも俺に続き外に出た先生は周りをキョロキョロ見ながら鍵を掛けようとしている。




それにその手は少し震えていた。




だから俺は先生の手を握り



「大丈夫だよ」




頷く先生。
そして




―――ガチャン♪―――――





先生が車で行動してる事をアイツは知っている。
だから、愛可さんの家にはタクシーで行く事になった。




でも




「あー！おせーな！！」




タクシーが来ない……
すると先生が




「イライラしなーい！」




「すぐ行くって言ってたんだけどなー」




俺の愚痴をニコッと微笑み答える先生。
すると突然俺の手を握り




「今日は色々とありがとう。迷惑かけたね」




「全然」





今俺は先生を守りたい、支えたい、できる事は何でもしよう。



という想いで一杯。



だからだろうか……自分でもびっくりする位自然とこの言葉が出てきた。