オレと先生のハナシ【長編・完】
おばさん先生が俺をキッ!!と睨み付けたその時




――♪♪♪――♪♪♪――



学校の電話が鳴り、その瞬間先生の体がピクッと反応したのが解った。



先生………。




手を伸ばしたい




けど今は伸ばせない




思わず先生に伸ばしそうになった手を引っ込める。





女の先生が電話に出ると



「ですからお名前は?………少々お待ちください」



「どうしました?」



体育の先生が声を掛けると女の先生は困り顔で



「名前は言わないんですが男の人で…清水先生に」



!!


その瞬間先生が



「い・居ないって!!居ないって言って下さいっ!!」



「先生!!」

「し・清水先生!!ど・どうしました?」



俺と女の先生が声を掛けても先生は下を向きうわごとの様に



「また…何で…何で……どうして…」




両手は……




俺に手を伸ばさない様にかギュッと握っている。




見てられねー




見てられねーよ!





「先生!落ち着いて」




俺は左手で先生の右腕を掴み顔を覗き込んだ。


先生はまた目に涙を溜めている。

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