残念なイケメン、今日も我が道をゆく
残念を外したイケメンは最強か?
そうして仕事に没頭する事、二時間半。


とうとう、お昼休みの時間がやってくると・・・


「戻りました!」


元気に入ってくる御堂、どうやら契約やらの午前中の外回りは順調だった様だ。


仕事に没頭し過ぎて、早めにお昼休憩に入って逃げるという事が出来なかった。
今更逃げられないだろうか・・・
そろりと移動しようとすると


「江崎さん、お昼行きましょう!」


ニコニコと目の前に立つイケメン。
どうしてだろう、今私には耳をピンと立ててブンブンと振る尻尾が見えた気がした。
毛並みの良い大型犬に懐かれたような気分。
一つため息をついて


「分かったわ、行きましょう」


そうして二人連れ立って営業部を出て食事に行く


「江崎さんは何食べたいですか?」


そう聞くので


「今日はイタリアンの気分」


「それなら、近場にいいお店ありますね!行きましょう」


そんな会話をしながら、会社のエントランスを抜け外へと行く。


振り向く人達が皆、一様に驚きを持って見るし、営業部内では


「あの二人は付き合うの?!付き合っちゃうの?!」


とそれはそれは、大変な騒動になっていたと後に由美とゆかりちゃんから聞いた。


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