残念なイケメン、今日も我が道をゆく
そして、我が営業部には御堂よりはマシなのだが残念なイケメンがもう1人居る。
それが国内営業を担当する営業1課の課長、林田一志29歳。
私の同期である。
彼はフレームなしのメガネをかけたインテリ系イケメンなのだが、仕事の鬼で腹黒い所をちっとも隠さない。
たとえ、イケメンだとしても、この鬼にはついていけない。
彼も社内では観賞用扱いだが、お姉さま方や専業主婦願望の強い若い子はこの歳で課長職の将来有望な林田に果敢にアタックしている所を目撃する。
その時の断り文句を聞いた時、思ったのは。
こいつも残念なイケメンだったのか…
目撃したのは偶然だった。
年末の忙しい日。
事務方もどうしても事務処理が終わらず、下の子達を帰して私は残業をしていた。
少し休憩と自販機スペースに向かうと、そこには先客で林田に総務課の女子社員が居た。
あ、タイミング間違えた!
そう思ったのも束の間
「林田さんが、好きです。お付き合いしてくれませんか?」
そう聞いているのは、珍しく歳下の可愛らしい女の子。
それに返した林田の言葉に眼を剥いた。
「それ、仕事が嫌だから専業主婦出来そうな稼ぎの良い男を捕まえたくて言ってるよな?本心からじゃねぇだろ?そういう打算的な女はお断り」
そう片方の口の端を上げて言う様は、それはそれは冷たく魔王の様に黒い笑みだった。
それが国内営業を担当する営業1課の課長、林田一志29歳。
私の同期である。
彼はフレームなしのメガネをかけたインテリ系イケメンなのだが、仕事の鬼で腹黒い所をちっとも隠さない。
たとえ、イケメンだとしても、この鬼にはついていけない。
彼も社内では観賞用扱いだが、お姉さま方や専業主婦願望の強い若い子はこの歳で課長職の将来有望な林田に果敢にアタックしている所を目撃する。
その時の断り文句を聞いた時、思ったのは。
こいつも残念なイケメンだったのか…
目撃したのは偶然だった。
年末の忙しい日。
事務方もどうしても事務処理が終わらず、下の子達を帰して私は残業をしていた。
少し休憩と自販機スペースに向かうと、そこには先客で林田に総務課の女子社員が居た。
あ、タイミング間違えた!
そう思ったのも束の間
「林田さんが、好きです。お付き合いしてくれませんか?」
そう聞いているのは、珍しく歳下の可愛らしい女の子。
それに返した林田の言葉に眼を剥いた。
「それ、仕事が嫌だから専業主婦出来そうな稼ぎの良い男を捕まえたくて言ってるよな?本心からじゃねぇだろ?そういう打算的な女はお断り」
そう片方の口の端を上げて言う様は、それはそれは冷たく魔王の様に黒い笑みだった。