セピアの世界
○出会い
彼女に
出会ったのは
春。
高校に
入学したての頃。
友達と
電車を降りると、
ボクを
慌てて追いかけてくる子。
彼女だった。
どこからか
ボクの肩に
テントウムシが
しがみついていて。
とても
気になっていたとか。
彼女の指先、
一番頂上に登りつめて。
ペコリと
お辞儀をしたような。
羽音をたてて
いなくなった。
「ありがとう」
ボクは
彼女に言った。
虫が苦手な
女の子も多いのに。
明るい花を
連想させる、
彼女はちょっと気になる
女の子になった。
彼女に
出会ったのは
春。
高校に
入学したての頃。
友達と
電車を降りると、
ボクを
慌てて追いかけてくる子。
彼女だった。
どこからか
ボクの肩に
テントウムシが
しがみついていて。
とても
気になっていたとか。
彼女の指先、
一番頂上に登りつめて。
ペコリと
お辞儀をしたような。
羽音をたてて
いなくなった。
「ありがとう」
ボクは
彼女に言った。
虫が苦手な
女の子も多いのに。
明るい花を
連想させる、
彼女はちょっと気になる
女の子になった。