セピアの世界
○打ち上げ花火
ボクの
住んでいる所では
一番最後になる
花火大会。
「ゆかたで来るって」
張り切っている、
彼女の様子を
母に伝える。
母も
父の形見の
ゆかたとやらを
出してきた。
渋い色合い。
父によく似合いそう。
着付けて
もらったボクは、
父に少しでも近づけ
鏡の中で
うれしかった。
空に広がる
花火の光が
彼女を照らし出す。
目に焼き付ける
夏の終わり。
ボクの
住んでいる所では
一番最後になる
花火大会。
「ゆかたで来るって」
張り切っている、
彼女の様子を
母に伝える。
母も
父の形見の
ゆかたとやらを
出してきた。
渋い色合い。
父によく似合いそう。
着付けて
もらったボクは、
父に少しでも近づけ
鏡の中で
うれしかった。
空に広がる
花火の光が
彼女を照らし出す。
目に焼き付ける
夏の終わり。