呆れるくらいに君が恋しい。
「あ!射的だ、射的する??」
「…さっきから何で嬉しそうなの。
先輩に会ってから
ちょっとテンション上がってない?」
そう言われて、態度に出てたのかと焦る。
だって、だって。
「私って友達なんだなぁって…嬉しくなって。」
「は?」
「あ、いや、だって!
今まで友達とか言われたことなかったし、
中学が一緒だっただけで
確かに言われてみれば友達だけど
なんか、なんか、
改めて気づいて嬉しくなったっていうか…。」
カレカノ以前に
友達っていう感覚がなくて
本人に友達って言われただけで
照れ臭くて、なんか、嬉しかった。
「菜瑠は、俺のこと何だと思ってたの…?」
さすがに好きな人、とは言えずに
一瞬口ごもる。
「…友達?」
「俺の真似すんなよ。」
そう言われて、ちょっと考えた。
「…なんか“友達”とか
そういう名称で考えた事はないんだけど…
一緒にいて楽しいなってのは思ってた。」
そして、好きだな、とも。
「……ねぇ、友達より上に上がる気、ない?」
友達よりも上…ってことは、、
「…上がらせてくれるの?」
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