呆れるくらいに君が恋しい。
坂木 理人ver
──「俺も、初めて。」
「え?」
驚く君に自嘲する。
「ごめんね。
初めてのキスはどうしても君が良かった。
君の初めてが俺で嬉しい。」
自分勝手な告白。
こんな事を言うなんてすげぇ恥ずかしいけど
でも伝えなきゃって思った。
「好き。キスを断らなかったのは
俺に好意があるからって自惚れてもいい?」
コクンと頷く君に
今度は軽くキスをして
君の目を見つめると
顔を真っ赤に染めた君は
俺を見つめて小さく微笑む。
「どうしよう、嬉しい。」
俺の可愛い天使はそんな事を呟いて
小さい手で俺の頬を包み込む。
「好き。」
あー、もう、
どうして君はこんなに可愛いのかな。
どうして俺を煽るのがこんなに上手いのかな。
「襲うぞ。」
そう言うと、パッと手を離した君は
「え、え、何で。」
なんて困った表情で俯くから
とりあえず一回
自分の可愛さを分かってほしいと
刹那に思ってしまった。