クールな公爵様のゆゆしき恋情2
リードルフ視察の一番の目的、鉱山の異変についてが大方解決したので、アレクセイ様と私はフェルザー城に戻ることになった。
すっかり慣れたリードルフの街と仲良くなった子供達と別れるのは寂しいけど、何時までもフェルザー城を留守にする訳にはいかないので仕方がない。
名残惜しさを感じながらアンナと帰城の支度をしていると、ヘルミーネ様から面会の申し出が入った。
指定された中庭に向かうと、ヘルミーネ様は既に待っていて私に気付くと深く頭を下げて来た。
「お忙しい中、お呼び立てして申し訳有りません」
「いいえ。帰城の挨拶もしたいと思っていましたので、丁度良かったです」
ヘルミーネ様とは、ハルトマンの事件以来まともに顔を合わせていないけれど、元気そうだ。
足の怪我も酷くは無さそうで良かった。
ヘルミーネ様は、私を中庭の東屋に誘うと、用意していた温かいお茶を振舞ってくれた。
少し苦味のあるそのお茶を飲むと、身体が温まり力が抜ける感じがする。
「美味しいお茶ですね」
「ありがとうございます。これもリードルフで取れたお茶なんですよ。特産品にまではなりませんが、住民達は好んで飲んでいます」
「そうなんですね。ここには鉱山以外にも良いものがあるのですね」
「はい……」
ヘルミーネ様は僅かに微笑んだ後、ふと真剣な表情になった。
すっかり慣れたリードルフの街と仲良くなった子供達と別れるのは寂しいけど、何時までもフェルザー城を留守にする訳にはいかないので仕方がない。
名残惜しさを感じながらアンナと帰城の支度をしていると、ヘルミーネ様から面会の申し出が入った。
指定された中庭に向かうと、ヘルミーネ様は既に待っていて私に気付くと深く頭を下げて来た。
「お忙しい中、お呼び立てして申し訳有りません」
「いいえ。帰城の挨拶もしたいと思っていましたので、丁度良かったです」
ヘルミーネ様とは、ハルトマンの事件以来まともに顔を合わせていないけれど、元気そうだ。
足の怪我も酷くは無さそうで良かった。
ヘルミーネ様は、私を中庭の東屋に誘うと、用意していた温かいお茶を振舞ってくれた。
少し苦味のあるそのお茶を飲むと、身体が温まり力が抜ける感じがする。
「美味しいお茶ですね」
「ありがとうございます。これもリードルフで取れたお茶なんですよ。特産品にまではなりませんが、住民達は好んで飲んでいます」
「そうなんですね。ここには鉱山以外にも良いものがあるのですね」
「はい……」
ヘルミーネ様は僅かに微笑んだ後、ふと真剣な表情になった。