クールな公爵様のゆゆしき恋情2
リードルフを発つ日。

リンブルグの子供達が見送りに来てくれた。

ルカにエミリ。仲良くなった子供達。

皆、初めて見たときと比べずいぶんと顔色がよくなっている。

「ラウラ様、また来てね」

エミリちゃんがそう言いながら花をくれた。

「ええ。今度は一緒に花壇を作りましょう」
「ほんと?たのしみ」
「ルカも元気でね、あまり無理をしては駄目よ」

エミリちゃんの隣に立つルカに言う。
ルカは分ったよと素っ気無い感じだったけれど、小声で「ありがとう」と言ったのを私は聞き逃さなかった。

優しい見送りに幸せを感じる。

だけど、イザークが来てくれなかったのは少し残念だ。

彼とはもう少し話をしてみたかったのだけれど。

そう言うと、ルカはきょとんとした顔をした。

「イザークさんなら、あそこにいるけど」
「え?」

指を差す方向に目を向け、私は驚きポカンと口を開いた。

イザークがフェルザー家の騎士達の中に紛れているのだ。

しっかりとフェルザーの騎士服まで見につけている。

驚き近くにいたアレクセイ様を捕まえて問い質す。

「アレクセイ様、イザークがどうしてフェルザー家の騎士に?」
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