クールな公爵様のゆゆしき恋情2
その夜、アレクセイ様はベッドに戻って来なかった。
何処に行ったの?
気になってしまい、なかなか寝付けない。
結局、夜が明ける前に漸く眠りについた。
私が、短い眠りから目を覚ました時、アレクセイ様は既に着替えを済ませて居間でお茶を飲みながら寛いでいた。
「ラウラ、お早う」
アレクセイ様は私に気付くと、爽やかな笑顔を浮かべて言う。
フェルザー城にいたころと少しも違った様子はない。まるで昨日のヘルミーネ様との会話が私の夢なんじゃないかと思うくらい。
「……おはようございます」
「今日は、ラウラとふたりだけでゆっくり朝食を採りたくて、部屋に用意してもらうようにした」
アレクセイ様がそう言うと、見計らっていたようなタイミングで朝食を載せたトレーが運ばれて来る。
湯気を立てた、出来立ての美味しそうな料理が数種類。
昨夜のことが無ければ、とても嬉しくなったはずなのに。
あの時、アレクセイ様は、なぜかヘルミーネ様を連れて部屋に戻って来た。
そのこと自体、理解出来ない。
もし私が起きて居間にいたらどうするつもりだったのだろう。
アレクセイ様は、私がヘルミーネ様を意識していることを分かっていたはずだ。
それなのに、何の気遣いもなく堂々と連れて来るなんて……。
それにふたりの会話。
ヘルミーネ様は私のことを相変わらず、煩わしく感じているようだったし、そのことを隠しもせずにアレクセイ様に伝えていた。
アレクセイ様は私のことを庇うような発言をしていたけれど、私には知らせない情報をヘルミーネ様と共有している。
しかもその秘密から遠ざける為に、私にリンブルグ孤児院を任せたというのだ。
その事実に私はとても傷付いた。
アレクセイ様が私に隠し事をするのには、理由があるのだと思う。
黙っていることが私の為なのかもしれない。
だけど、私は裏切られたような気がしてしまい、気落ちせずにはいられない。
一度私達のベッドに来たのに、またどこかに行ってしまった行動も理解出来ない。
だけど、率直に聞く勇気も出なくて、結局何も確かめる事が出来なかった。
何処に行ったの?
気になってしまい、なかなか寝付けない。
結局、夜が明ける前に漸く眠りについた。
私が、短い眠りから目を覚ました時、アレクセイ様は既に着替えを済ませて居間でお茶を飲みながら寛いでいた。
「ラウラ、お早う」
アレクセイ様は私に気付くと、爽やかな笑顔を浮かべて言う。
フェルザー城にいたころと少しも違った様子はない。まるで昨日のヘルミーネ様との会話が私の夢なんじゃないかと思うくらい。
「……おはようございます」
「今日は、ラウラとふたりだけでゆっくり朝食を採りたくて、部屋に用意してもらうようにした」
アレクセイ様がそう言うと、見計らっていたようなタイミングで朝食を載せたトレーが運ばれて来る。
湯気を立てた、出来立ての美味しそうな料理が数種類。
昨夜のことが無ければ、とても嬉しくなったはずなのに。
あの時、アレクセイ様は、なぜかヘルミーネ様を連れて部屋に戻って来た。
そのこと自体、理解出来ない。
もし私が起きて居間にいたらどうするつもりだったのだろう。
アレクセイ様は、私がヘルミーネ様を意識していることを分かっていたはずだ。
それなのに、何の気遣いもなく堂々と連れて来るなんて……。
それにふたりの会話。
ヘルミーネ様は私のことを相変わらず、煩わしく感じているようだったし、そのことを隠しもせずにアレクセイ様に伝えていた。
アレクセイ様は私のことを庇うような発言をしていたけれど、私には知らせない情報をヘルミーネ様と共有している。
しかもその秘密から遠ざける為に、私にリンブルグ孤児院を任せたというのだ。
その事実に私はとても傷付いた。
アレクセイ様が私に隠し事をするのには、理由があるのだと思う。
黙っていることが私の為なのかもしれない。
だけど、私は裏切られたような気がしてしまい、気落ちせずにはいられない。
一度私達のベッドに来たのに、またどこかに行ってしまった行動も理解出来ない。
だけど、率直に聞く勇気も出なくて、結局何も確かめる事が出来なかった。