クールな公爵様のゆゆしき恋情2
地下からは、予想していたよりずっと多くの子供が上がって来た。
リンブルグ孤児院の、殆ど全ての子供達が居そうだ。
その中に、ルカと彼の妹エミリちゃんの姿を見つけた。
エミリちゃんは泣いていて、ルカが肩を抱いて慰めているように見える。
その様子に胸を打たれていると、ルカが何気無くこちらを振り向いた。
その瞬間、彼の目が大きく見開かれる。
それに釣られるように、私は急ぎ足で彼等に近付いて行く。
「あっ、公爵夫人!」
ラフスキーさんの声が聞こえたけれど、振り返らずに真っ直ぐルカ達のもとへ向かう。
地上に上がり思い思いの場所に座り込んでいた子供達も、私に気付き始めたようで、視線が集中するのが分る。
私はルカの近くで立ち止まると、彼とその他年長と思われる数人に声をかけた。
「お疲れさま。休憩中で申し訳ないけど少しお話してもいい?」
「は、はい」
ルカ以外の子供達は、緊張した様子で身体を固くしたまま首を縦に振る。
「ラフスキーさんに聞いたのだけど、皆は運搬の仕事を手伝っているのね」
「はい。地下に何箇所か発掘現場があるので、私達も数人ずつのグループに分かれて運んでいます」
声をかけた年長の子達の中でも一番大人びた雰囲気の女の子が、しっかりとした口調で答えた。
「そう。仕事は大変でしょう? 休み時間はちゃんと貰っている? 何か困っていることはない?」
リンブルグ孤児院の、殆ど全ての子供達が居そうだ。
その中に、ルカと彼の妹エミリちゃんの姿を見つけた。
エミリちゃんは泣いていて、ルカが肩を抱いて慰めているように見える。
その様子に胸を打たれていると、ルカが何気無くこちらを振り向いた。
その瞬間、彼の目が大きく見開かれる。
それに釣られるように、私は急ぎ足で彼等に近付いて行く。
「あっ、公爵夫人!」
ラフスキーさんの声が聞こえたけれど、振り返らずに真っ直ぐルカ達のもとへ向かう。
地上に上がり思い思いの場所に座り込んでいた子供達も、私に気付き始めたようで、視線が集中するのが分る。
私はルカの近くで立ち止まると、彼とその他年長と思われる数人に声をかけた。
「お疲れさま。休憩中で申し訳ないけど少しお話してもいい?」
「は、はい」
ルカ以外の子供達は、緊張した様子で身体を固くしたまま首を縦に振る。
「ラフスキーさんに聞いたのだけど、皆は運搬の仕事を手伝っているのね」
「はい。地下に何箇所か発掘現場があるので、私達も数人ずつのグループに分かれて運んでいます」
声をかけた年長の子達の中でも一番大人びた雰囲気の女の子が、しっかりとした口調で答えた。
「そう。仕事は大変でしょう? 休み時間はちゃんと貰っている? 何か困っていることはない?」