クリスマスLOVE【オムニバス短編集】
「具体的にか、そうだな……部屋で、二人っきりで過ごせばいいだろ。うまいクリスマスケーキでも買ってな」
意外とあっさりした答えに、
「……それで、いいのか?」
聞き返すと、
「いいんだよ。あの彼女なら、きっとそういうしっとりしたイヴが、気に入るだろうからな」
三枝は言って、
「おまえのクリスマスが、最高なものであることを祈ってるよ」
と、飲んでいるグラスをカチンとぶつけた。