紅の葬送曲
その消えた日が4月16日で、私の誕生日だった。
関係ないって分かってるけど、気になってしまって手が止まってしまった。
まあ、偶然だよね……。
何故か納得がいかなかったけど、ページをまた捲っていく。
もうすぐ資料も終わってしまう。
結局、寿永隊長の呪いのことを知ることは出来なかった。
「え……、何これ……」
最後のページに書かれていた資料を作った複数人の作成者の一人の名前に私は目を疑った。
そこに書かれていたのは《浅井秀人》、私のお父さんの名前だった。
え……、何でお父さんの名前があるの?
一介の警官だったはずのお父さんの名前が翔鷹にある資料に載ってるなんて……。