紅の葬送曲


「んー、やっと終わったー!あーあ、今から配属先に行くのかー」




京はずっと座っていて固くなった背中をぐっと背ばした。





私は刑事部に、京は生活安全部に配属が決まっている。




刑事部はよくドラマ等で取り上げられることが多くて、警察の花形と言ってもおかしくはない。




その捜査する姿をドラマで見て憧れたなんていう人もいるけど、私は違った。





私が憧れたのは刑事としての誇りを持っていたお父さんの姿だ。




だから、私はお父さんみたいな刑事になるために刑事部に志願した。




「でもさー、翔鷹の隊長ってホントにかっこ良かったよね!周りの男が霞んで見えたわ」





京は背伸びするために突き上げていた手を下ろすと、胸の前で指を組んだ。





確かに彼は整った容姿をしていた。





顔のパーツも体格も全てが完璧だった。





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