紅の葬送曲
「「なっ…!?」」
叩かれた本人は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていて、彼の隣にいる小鳥遊君達は驚きで目を見開いていた。
「何してんのー!」
京が慌てて私を彼から引き離した。
でも、私はもう怒りで我を忘れてしまっているから京の制止を振り払って彼に怒りをぶつける。
「確かに此処にいる人達は貴方達のように優れていないかもしれません。それでも何か目標があったり、守りたいものがあって警察になりたくてなったんです!」
じゃなかったら、警官になろうなんて思わないはずだ。
一気に捲し立てるように言ったものだから息が上がる。
ふと、ハッとして我に返った。
周りの全視線が私に向けられている。
ヤバイ、やっちゃったよ……。