紅の葬送曲
それはきっと小鳥遊さんも望んでいたことだと思う。
だけど、彼女が死なないといけない理由になっていない。
何が悪かったんだろう。
何で彼女が死なないといけなかったんだろう。
何で私は何も出来ないんだろう。
何で私は強くなれないんだろう。
何で私は……。
──心臓がうるさいくらいに跳ねている。
私は強くなりたいと決めたのに、何でまだ弱い?
泣かないと決めたのに、まだ泣こうとしている。
──ああ、私は変われないんだ。
そう思った時、私の意識は急に暗転した。