紅の葬送曲


「……君達は少し会話が足りないのかもしれないね」




芦葉さんはクスリと笑うと、寿永隊長の方を見た。





すると、彼は小さく息を吐いて立ち上がると小鳥遊君達の方に近付いた。





「お前達、茶でもしに行くぞ」




「え、凌の奢りか?」





「当然だ」




「よっしゃ!俺、ケーキも食うかなー!」




羽取さんはガッツポーズを取ると佐滝さんと芦葉さんの肩を掴むと、執務室を出て行った。





「凌、俺は昼飯食うけど良い?ガッツリ肉系」





「別に構わん。行くぞ」




寿永隊長も小鳥遊君と出ていってしまった。





執務室には私と紅斗が残される。





芦葉さんに会話が足りないと言われてもいざ話せと言われても、何を話したら良いか分からない。




というより、紅斗と二人で話すのは初めてかもしれない。







< 410 / 541 >

この作品をシェア

pagetop