紅の葬送曲
この子達はこれから辛い目に遭うだろう。
何処に行っても≪切碕の子供≫というレッテルを貼られ、嫌悪されるだろう。
でも、二人でそれを乗り越えて欲しい。
それが双子が二人で生まれてきたのは理由だと思うから。
「和泉……」
「はい?」
私が呼ぶと和泉は頭を傾げる。
「この子達の名前、私が付けたら駄目かな……?」
和泉は一瞬驚いたような顔をしたけどすぐに小さく笑って、頷いた。
この子達は二人で一人。
どうか、支え合って生きて──。