紅の葬送曲
「翔鷹の施設が何故こんなに大きいか分かるか?」
「え?」
「翔鷹は警察の中の組織とはいえ、ほぼ独立した組織だ。つまり、警察であって警察じゃない」
彼の言うことは最初の施設が大きいかという問いの答えにはなっていない。
「……小難しく言わずにストレートに言ってもらえますか?」
「翔鷹の施設は隊員の居住も兼ねているんだよ」
そう言って、彼は私に翔鷹の建物内の見取り図を見せてくれた。
翔鷹の施設は東西に長い地下2階の地上3階建て。
地下は主に訓練施設、地上1階は食堂と応接室などがあり、2階は隊員の執務室があって3階は隊員の部屋が作られている。
……何か地下の訓練施設の所に、温泉とかカラオケとかって書いてるけど。
いくら国を守るエリートの集まりとはいえ設備が整いすぎて、警官達と差がありすぎる気がする。
てか、国民の血税をこんなところに使って良いのかな?