紅の葬送曲
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「大っ変申し訳ありませんでした!」
話を聞き終えた私は寿永隊長に土下座した。
これを忘れてるとか私はどれだけ幸せ者なのだろう。
でも、思い出させられた今はもう恥ずかしさで穴があったら入りたい。
え?どんなことをしたのかって?
え、言えるわけ──。
「まったく……酒弱いくせに飲むからこうなるんだ。拒んだお前に無理矢理飲ませた江も悪いが、それから気分が良くなって飲んだお前も悪い」
何でもう一回言うの!?
「しかも、服を脱ぎ出したかと思えば、吐くし。挙げ句の果てに、俺に引っ付いて離れない。……これ程、女を殴りたいと思ったことはなかったな」
捲し立てるような彼の言葉に、私は小さくなるばかりだ。