紅の葬送曲


「それで、今回の事件のことだが……」





自己紹介が終わったところで、本題に入った。




寿永隊長は広瀬さんを一瞥すると、モニターに視線を移した。





モニターには広瀬さんが寿永隊長の目配せで映し出したさっきの殺人現場が映し出されている。





一瞬ビクッとなるが、実際のモノでは無いからか平気だった。





すると、平然としている私を隣に座る寿永隊長が感心するような馬鹿にするような目でこちらを見た。





「映像は平気なんだな。さっきは今にも吐きそうな顔をしていたくせに」





「な……っ!皆の前でバラさないでくれますか!?」





「皆知ってることだから気にするな」




なんということだ……。




恥ずかしくて、穴があったら入りたい……。





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