また君に恋をする



*・*・*・*



制服のまま来ちゃったけど、大丈夫かな。


奏多くん私服だったらどうしよう。



私服だったらこの間見たときより何倍もかっこいいんだろうな。


色んなことを考えながら、私は集合場所である時計台へと向かう。



理由はわからないけど、だんだん早くなる足どり。


時計台が見え始めた頃、近くの噴水の淵に座っている金色の髪を見つけた。



あれだ。


わかりやすい髪色だな。



…ん?


わかりやすい…、髪色…。




“ 遠くから見てもすぐ見つけられる ”




「うっ…、」




何かを思い出そうとした時、襲ってきた頭痛。



あと少し…、


本当にあと少しなのに。

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