また君に恋をする
目の前に広がるのは、薄ピンク色の可愛らしい看板。
駅前にできた新しいケーキ屋さんに着いた。
カランコロンと、可愛らしい音をたてて開いた扉。
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」
「2人です。」
「こちらへどうぞ。」
案外早く入れた私たちは、窓際の2人席に座った。
メニューとお水を渡して戻って行った店員さんは、奏多くんを見て頬を赤らめていた。
そりゃそうだよね。
だって、かっこいいんだもん。
「ねえ、あれ喜連の、」
「だよね!思ってた!」
「隣にいるの例の彼女かな?」
「別れたんじゃなかったの?」
そして周りの女の子たちが騒ぐ声。
嫌でも耳に入ってくる噂は、何故だか私の胸を締め付ける。
「決まった?」
「え?」
メニューを持ったまま別のことを考えていた私は、奏多くんの言葉で我に返った、