また君に恋をする


大丈夫。


今日だけ。


今日だけ、奏多くんの隣いてもいいよね。




「お前がこんな格好しなきゃあんなことならねーだろ!」


「龍也だって廊下で囲まれてたじゃん!」


「メイドなんて聞いてねーよ!」


「言ったらダメって言うじゃん!」




隣では、芽衣と龍也が喧嘩をしていた。


それに見て見ぬふりをして、奏多くんの元へ行く。




「お客様、コーヒーでいいですか?」


「砂糖とミルクは?」


「無しのブラック!」


「それでお願いします。」


「はい!すぐお持ちします。」




そう言って笑う奏多くんも、隣で喧嘩している芽衣と龍也もそれを見て笑っている春翔も、みんな私の友達。



…ああ、何だろう。


私たちには何かあるんだろうな…。



…ダメだ。


また思い出せないや。

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