また君に恋をする


【外で待ってる。】




試着室を出ようとした時、奏多くんからメールがきた。



これ、デートって数えてもいいのかな。


なんだか舞い上がってしまう。



教室を出て、私は廊下にいるキャラメル色の髪を探す。


だけど、いくら探しても教室の前に奏多くんの姿は見当たらなかった。


…どこ行ったんだろう。




「おい!喧嘩だって!」


「喧嘩じゃねーだろ!瀬崎さんと飯田さんだろ?」


「半殺しなんじゃね?」




そんな時、たまたま私の前を通りかかった男子たちの言葉を耳にした。



…瀬崎?飯田?




「ねえ!」




止めないとやばい。


あんな2人と喧嘩したら、相手の人はただの怪我じゃ済まない。




「え?!桃ちゃん?!」


「それどこでやってんの!?」


「1回の男子トイレ…、「「ありがとう!」」




私は男子達にお礼を言うと、足を走らせた。

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