また君に恋をする
「お前またサボっとるんか!」
「今日はたまたま…、」
「最近、遅刻や欠席が少ないって先生みんな褒めてるぞ。」
「明日からまた頑張ります…。」
奏多くんと仲良くなってから、減った遅刻や欠席。
授業もちゃんと受けてるし、宿題なんつーのもやっちゃってる。
「はーい席つけー、HRはじめるぞー。」
そして、私の後に続いて教室に入ってきた先生の元気な号令でHRが始まった。
その間、机の下で器用に携帯を触る。
【もうすぐ終わるよ。】
送信ボタンを押して、奏多くんにメールを送った。
すると1分くらいで返ってきた返事。
【ついたよ。】
メールはたったそれだけ。
でも私はその一言だけで舞い上がれちゃう。
恋ってすごい。
「よし、じゃあ明日も遅刻せずに来るんだぞー。」
「「さようならー。」」
いつのまにか終わったHR。
委員長の挨拶で、教室を出て行くクラスメイト。
私もそれに続いて靴箱へ向かった。