また君に恋をする


「お前またサボっとるんか!」


「今日はたまたま…、」


「最近、遅刻や欠席が少ないって先生みんな褒めてるぞ。」


「明日からまた頑張ります…。」




奏多くんと仲良くなってから、減った遅刻や欠席。


授業もちゃんと受けてるし、宿題なんつーのもやっちゃってる。




「はーい席つけー、HRはじめるぞー。」




そして、私の後に続いて教室に入ってきた先生の元気な号令でHRが始まった。


その間、机の下で器用に携帯を触る。




【もうすぐ終わるよ。】




送信ボタンを押して、奏多くんにメールを送った。


すると1分くらいで返ってきた返事。




【ついたよ。】




メールはたったそれだけ。


でも私はその一言だけで舞い上がれちゃう。



恋ってすごい。




「よし、じゃあ明日も遅刻せずに来るんだぞー。」


「「さようならー。」」




いつのまにか終わったHR。


委員長の挨拶で、教室を出て行くクラスメイト。


私もそれに続いて靴箱へ向かった。

< 167 / 289 >

この作品をシェア

pagetop