また君に恋をする


…………………


………








『桃!』




私を力強く呼ぶ声。


焦りや、不安、恐怖。


そんな感情が入り混じった声。



愛おしくて、死ぬなら彼の顔を見ておきたい。


彼に触れていたい。




「っ夢…、」




目が覚めた私は、起き上がり顔をこすった。




「泣いてた…?」




頬を触ると、ポツリと涙があって鏡を見ると頬にはいくつか涙の跡があった。


夢どんなだったっけ…。



時計を見ると、まだ起きるのには早い時間。


いつもより1時間早く起きた私は、さっさと用意を済ませて久しぶりにお弁当を作った。

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