また君に恋をする


10月28日


最低なことをした。

情けねーな、俺。

多分、嫌われた。










11月10日


桃に会いてー。




11月16日


あいつ、元気にしてるかな。


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「奏多…、」




読むつもりじゃなかった。


だけど、読めば読むほど彼を傷つけていたことがわかる。



奏多は、ずっと私を待っていてくれた。


どんなに傷つけても、酷いことを言っても、可愛い子が寄ってきても。


…ずっと、私を想ってくれていたんだ。




「…桃?」




ガサっと布団の音と一緒に、奏多の眠そうな声が聞こえた。



もう、今しかない。




「奏多…、」


「え?名前…、」


「奏多…!」




目を開いてビックリしている彼に、私は飛びついた。


溢れてくる涙は止まることを知らない。

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