また君に恋をする
「負けないよ?」
「っな…、「見てるだけのあんた達とは違う。絶対負けない。」」
真っ直ぐ、冷静に言葉を並べる綾瀬。
俺からすれば嬉しい言葉だけど、女からすれば可愛げのカケラもねーんだろうな…。
「このっ…!」
案の定、言われっぱなしの女子はそんな可愛いげのない綾瀬にバケツを振りかざした。
俺は、それと同時に角から飛び出したんだろう。
体は勝手に動いていた。
「つめてー…。」
冬が近づく秋に冷水を被った俺は、ビショビショ。
まぁ好きな女守れたから、それでいいんだけどさ。
「せ、瀬崎くん?!」
「奏多!」
そこにいる女子達は、俺を見て相当な驚きを見せる。
そりゃそうだろうな。
原因の俺がここにいるんだから。