また君に恋をする
「…。」
「自分で聞いといて何で照れんの。」
「て、照れてないし!」
そんなこと言われたら、照れるに決まってるじゃないですか…。
少しは奏多に釣り合う彼女になれているかな。
「ねえねえ、」
「んー?」
それから、いつものように話しながら神社へ向かった。
私に合わせて歩いてくれる歩幅。
どこにも行かないようにと握ってくれる手。
笑顔で絶えない毎日を与えてくれるし、私に元気をくれる彼が本当に愛おしかった。
隣から見える横顔も、浴衣の下にある筋肉も、私を守ってくれる大きな背中も。