また君に恋をする
*・*・*・*
「でねっ、本祭終わったらハルマさんにもらった海遊館のチケットで海遊館行こ!」
「ハルマさん、桃のこと気に入ってるよな。」
「え?本当?」
「うん。」
「ヤキモチ?」
「ちげーし。」
「久しぶりだ!奏多がヤキモチ妬くの!」
「妬いてねーし。」
まだ始まったばかりの夏休み。
もうすぐ本祭もある。
それが終わったら、奏多と海遊館に行く約束をした。
喜連のみんなと海に行く約束もした。
芽衣とお泊りする約束もした。
楽しみがいっぱいすぎて、油断していたんだ。
幸せすぎて何もかも忘れていた。
喜連の女という自分の立場を。