また君に恋をする
あれ…どうなってるの…?
言うこときいてよ。
私の頭は同じところで歯止めを打ち返し、それ以上は思い出せない。
「いっ…、」
急に頭がグラっとして激痛に襲われる。
何これ。
どうなってるの?
「綾瀬さん!」
ガランと病室のドアが開いて、入ってきたお医者さんと看護師さん。
「大丈夫ですよ。ゆっくり呼吸してみましょうね。」
聞こえてる。
わかってる。
ゆっくり呼吸しなきゃ。
落ち着いて…。
「桃!」
最後に見えたのは、優しい声で私を呼ぶ男の子。
キャラメル色の髪に整った顔立ち。
柔らかい雰囲気なのに、どこか強気なオーラ。
焦った顔なんて似合わない彼。
あれ…、どこかで…。
そう思ったと同時に、フッと意識を失った。