また君に恋をする
いつも私が告白されても、私には関係ないって素っ気なかったじゃん。
なのに、どうしてそんなに必死なの?
どうして、私のために涙を流すの?
「なに言ってんの!ありえないって。」
「本当?」
「当たり前じゃん!だって私には…、」
…あれ、何だっけ…?
私、何…、続きは?
なんて言おうとしたんだっけ…。
「なに?」
「…忘れた。ごめん。」
納得しない顔をしている芽衣を置いて、私はまた階段を登りはじめた。
ダメだ。
どうしても思い出せない。
一体、誰を思い出そうとしてるんだろう。